千代の光ピルエットの誕生を紐解く
【着想-遠心分離への想い】
遠心分離器をもっと活用してほしい。
遠心分離器でしぼった、高級酒を飲んでみたい。人に届けたい。
日ごろから千代の光酒造に要望していたことではありますが、長いあいだ実現には至りませんでした。酒らぼで企画し依頼すれば、面白い試みになるのでは?と考え、らぼメンバーと蔵元に提案させてもらいました。反応は上々。できるかぎりの魅力をお酒に詰め込むべく、「千代の光 遠心分離でしぼった高級酒」の計画が始まりました。
2015年、9月のことです。
遠心分離装置-正式名称は「吟醸もろみ上槽システム」。
千代の光酒造が10年以上前から導入し、「淡月」シリーズなどで使用している機械です。
圧をかけるのではなく、機械のなかでもろみを回転させ、遠心力で日本酒と酒粕に分離させます。毎分3000を数える回転の力が酒粕を機械の内壁に飛ばし、中央に残るお酒を大事に集めます。
機械自体がステンレス製のため、通常のしぼりで発生してしまう可能性のある酒袋の匂いがお酒に移る可能性はありません。また、密閉空間でもろみを回転させ上槽するため、吟醸香の拡散を抑え、さらには通常よりも短時間でお酒を搾ることができるため、お酒本来の香りを保持する特性があるそうです。
もろみに与えるストレスを出来る限り抑え、劣化や酸化を防止する効果があることから、現在考えられる最も理想的なしぼりの方法とも言われています。
【千代の光酒造とのタッグ】
今回タッグを組む千代の光酒造には、近年、現社長の息子である池田剣一郎氏が後継者として入社しました。2015年秋に責任醸造で手掛けた独自の新ブランド「KENICHIRO」を発表し、地元上越地区はもちろん、県外の日本酒ファンからも大変注目を集めました。
今回、千代の光ピルエットの製造・販売の実現に関し、剣一郎氏にはいちはやく相談し、全面的に協力を仰いでいます。造りを日ごろからこなしている製造者側の視点からのアドバイスや提案はプロジェクトの進行に大いに役立ちました。
千代の光酒造
創業万延元年(1860年)。新潟県妙高市、蔵元としては比較的高地にあります。
現在まで150年以上酒造りを続けている老舗蔵元です。原料米に品質にこだわり、全ての製品を吟醸酒に準じた精米歩合で仕込んでいます。きめ細やかな造りを行っており、淡麗さのなかにやわらかさを併せ持つ、スッキリとした味わいが特徴のお酒を作っています。冬には2メートル以上の雪に囲まれる豪雪地帯でもあり、裏山となる大毛無山由来の仕込み水を用いています。
【よりよいお酒にするために-会議、会議、会議!】
もっとも大事にしたい共通の想い-「いいお酒にしなければいけない」。
オリジナル銘柄だからこそ、味と品質にこだわり、企画を進めました。使うお酒の種類、上槽時期、アルコール度数、火入れするのか、ラベルは、数量は--数多い議題を、12人のらぼメンバー全員でしっかりと意見交換し、お酒のイメージを明確にしていきました。ラベルなど外装が上がってくると、気分が高揚し思い入れもより強くなります。会議を重ねるごとに、メンバーにとってもどんどん大事なお酒になっていってくれました。
【エレガントそのもの。ピルエットって、こんなお酒。】
千代の光酒造の高級酒である35%精米の純米大吟醸酒を特別に遠心分離装置でしぼっていただきました。果実を思わせるような華やかな香り、上質な絹を思わせるシルキーな口当たり、スッと消えゆく上品な余韻を残した味わいは、バレリーナを連想させ、さらには女性アイスフィギュアスケーターが氷上でスピンやターンをするような「エレガント」さを堪能できます。
地元上越妙高地域においてこれまで日本酒の味に親しんできた世代はもちろん、20代30代の若者にも向けて発信することにより、地域の宝でもある地酒がもつ魅力の再発見を目指しています。そのためにも良いお酒であることは最重要課題でしたい、実際にそんなお酒に仕上がってくれていると、自信を持っておすすめできます。
【お酒の方向性を決定づけたラベルデザイン】
【2月4日。「千代の光ピルエット」発売開始。予約受付中。】
寒さ厳しい2月4日、千代の光ピルエットは店頭に並びます。
酒らぼメンバー12店のみ取扱い。
1月21日から、予約を受け付けております。
いいお酒を、上品に、華やかに、口当たり良く楽しんでいただくお酒。
老若男女問わずおすすめできるお酒です。
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「千代の光ピルエット」販売店(酒らぼメンバー店)はこちら。